本日は、占星術のサビアンシンボル「8度」の
- 意味
- 特長
- 読み方
…などについて解説します。
松村先生によると、8度は「落差を超越する」という数字のようです。

星座(サイン)の8度は「落差を超越」!?
今回、考察するのは、サビアンシンボルで8度にあたるシンボルです。
サビアンシンボル8度 | |
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牡羊座8度 | 東に向いてなびいているリボンをつけた大きな帽子 |
牡牛座8度 | 雪といっしょにないソリ |
双子座8度 | 産業労働者のストライキ |
蟹座8度 | 服を着てパレードするウサギたち |
獅子座8度 | ボルシェビキプロパガンダを広める人 |
乙女座8度 | 最初のダンスの練習 |
天秤座8度 | 荒廃した家の中で燃え盛る暖炉 |
蠍座8度 | 湖面を横ぎって輝く月 |
射手座8度 | 岩やその内部で形成されているもの |
山羊座8度 | 幸せそうに歌う家の中の鳥 |
水瓶座8度 | 美しい衣装を着た蝋人形 |
魚座8度 | ラッパを吹く少女 |
落差を超越し、不利な状況を有利に変換する
松村潔先生の「ディグリー占星術」によると、8度は「落差を超越する」となります。
7度では、自分と環境との間、あるいは自分と他人との間に落差を感じ、それが活動への意欲となりました。
8度では、その落差を超越し、不利な状況を有利に変換します。
松村先生は
8度では、2点間(落差)のうち、到達できない川の向こう側にあるターゲットを手に入れて、そこから7の度数を持つ対立を乗り越える…
と言うよりも、帳消しにすることが可能になります。
…とおっしゃってます。
簡単に言うと「次元が一つ上がる」と言う感じでしょうか?
今までのやり方を超越するのだと思います。
サビアンシンボル「8度」各サインの意味
では、松村先生の「愛蔵版 サビアン占星術」を参考にさせていただきながら、シンボルの意味をまとめてみます。
牡羊座8度「東に向いてなびいているリボンをつけた大きな帽子」

世の中を動かす「根本的な法則」を敏感に察知する
松村先生によると、牡羊座の第二グループ(6度~10度)は、
- 抽象的な概念
- 宇宙的な原理
- 世界を根底から動かしている法則
…などを把握するグループのようです。
牡羊座は、6度「一辺が明るく照らされた四角」で環境に組み込まれ、活動のキッカケをつかみました。
また、7度「二つの領域で同時に自己表現することに成功する男」では、光と闇、善と悪などの対立した概念がクローズアップされ、うねりの大きい人生になりました。
牡羊座8度「東に向いてなびいているリボンをつけた大きな帽子」では、世の中を動かす風を観測します。
風になびいているリボンは、敏感に働くアンテナを表しています。
牡牛座8度「雪といっしょにないソリ」

将来必要なものを用意周到に準備する
松村先生によると、牡牛座の第二グループ(6度~10度)は「他の人との違いを乗り越えて互いを理解する」グループのようです。
牡牛座は、6度「渓谷にかけられる建設中の橋」で、自分とまったく違う資質を持った他人と意志疎通をしてゆきました。
7度「サマリアの女」では、他人との違い(金銭的豊かさ、家系、地位、才能)などに直面し、差別を感じます。
牡牛座8度「雪といっしょにないソリ」では、そういう状況に対する対応策をあらかじめ考え、準備をしておきます。
雪が降ってもいない段階で、既にソリを用意しているのが「雪といっしょにないソリ」です。将来必要なものを用意周到に準備するわけです。
双子座8度「産業労働者のストライキ」

上下関係や優劣関係などの落差を覆す
双子座は、第1グループ(1度~5度)で、自分の知性や能力を発展させ強めてゆきました。
第2グループ(6度~10度)では、その知性を秩序立てて行使してゆきます。
そのため、策略などを凝らすことも多くなるかもしれません。
双子座は、6度「油田の掘削」で生存競争をした結果、7度「時代遅れの井戸」では、資本家と労働者のような落差が生まれました。
双子座8度「産業労働者のストライキ」では、その落差を覆します。
この度数では、上下関係や優劣関係などをひっくり返し、自分の立場の自由を追求する下剋上のような動きが出て来ます。
蟹座8度「服を着てパレードするウサギたち」

自分の中の暴れる心を洗練させ「紳士淑女的な資質」を身につけようとする
松村先生によると、蟹座の第二グループ(6度~10度)は「他を育てるやさしい本能や豊かな感情を育成する」グループのようです。
蟹座は、6度「巣を作る猟鳥」で愛する人と過ごすための安定した拠点を作りました。
蟹座7度「月明かりの夜の2人の妖精」では、妖精のような奔放さがでてきて、「安定した拠点から反発して外に出たい」と言う心の落差が発生しました。
しかし、蟹座8度「服を着てパレードするウサギたち」では、そんな気ままな生き方は落ち着いてゆきます。
自分の中の暴れる心をより洗練された活動へと昇華するために、手本となる人を模倣して、「紳士淑女的な資質」を身につけようとします。
獅子座8度「ボルシェビキプロパガンダを広める人」

自分自身の中に巣食っている「古い概念」を壊そうとする
獅子座は、第1グル-プ(1度~5度)で内面の「火の力」を活性化させ、そして、それが暴走するほど強くなってゆきました。
第2グル-プ(6度~10度)では、火の力を内向させ「創造的な力」をためこんでゆくことになります。
獅子座6度「時代遅れの女と最先端の少女」では、自分と世間の間に認識のギャップがあることに気づき、 7度「空の星座」では、世間の価値観に振り回されず、永遠の価値がある生き方をしようとしました。
獅子座8度「ボルシェビキプロパガンダを広める人」では、世間の価値観や常識を壊そうとします。
出来合いのものを破壊したくなるのです。
乙女座8度「最初のダンスの練習」

自分の躍動感を追求するのに、他者に頼らず、主体性をもって一人で練習する。
乙女座は、第1グループ(1度~5度)で「明晰な視点・明晰な知性」を開発してきました。
続く第2グループでは、感情や知性の表現の幅を広げてゆきます。
乙女座7度「ハーレム」では、ハーレムのように「支配する側・される側」のような落差がでてきて、誰かに依存することもありました。
しかし、これは自由のない状況と言えます。
そこで、乙女座8度「最初のダンスの練習」では、自分の楽しみ(躍動感)を追求するのに、他に依存しないことにしました。
一人で自発的に、盛り上げるコツをつかもうと練習します。
「舞踏」などもそうした目的には効果的で、芸事全体に良い発展がある。
天秤座8度「荒廃した家の中で燃え盛る暖炉」

願望が挫折したとしても、再度チャレンジし、再び燃え上がるような経験をする
天秤座は、第1グループで、他者と自分との間の壁をなくしました。
そのため、天秤座6度「男の理想が多くの結晶に変わる」では、自分の意志がそのまま周囲に伝えられ、すぐさま反応が生じるようになりました。
つまり、願望が形になってゆくようになったわけです。
しかし、天秤座7度「ヒヨコに餌をやり、鷹から守る女」では、守りの姿勢が出てきます。自分の願望が実現すると、そこに執着が生まれるのです。
そのため、執着を壊す「反動」や「妨害」が外部からやってきて、その結果、家は荒廃してしまいました。
人は願望が実現すると、それがそのまま続くものだと考えるので、少しの反動でも傷つけられ、簡単に手を離してしまいます。
しかし、反動として否定的な力がやってくることが当然の現象としてわかっていれば、それを放置したままでなく、何らかのアクションを起こします。
…以上は、松村先生の話を要約したものです。
天秤座8度「荒廃した家の中で燃え盛る暖炉」では、自分の願望が挫折したとしても、もう一度チャレンジすれば、再び燃え上がるような経験をします。
荒廃した家の中では、暖炉が明々と燃え、主人の帰りを待っています。
あきらめず再びチャレンジすれば、いくらでも成功への道があるのです。
蠍座8度「湖面を横ぎって輝く月」

心を無にすれば、居ながらにしてメッセージを受け取れる
蠍座は、第1グループ(1度~5度)で「自分と他人を隔てる壁」を破り、深い交流をしようとしました。
第2グループ(6度~10度)では、壁の限界を突破しようとします。
蠍座は、7度「深海潜水夫」で、何らかのインスピレーションを得るために、深層意識に潜ってゆきました。
しかし、そこは大きな圧力があり、とても大変な世界でした。
そこで、蠍座8度「湖面を横ぎって輝く月」では、インスピレーションを自分の心に映して得るようになります。
心を無にすれば、居ながらにしてメッセージを受け取ることができるのです。
このサビアンシンボルの方は、心を静かにして浮かび上がって来るものを待つことで、さまざまな真実をつかむことができる人です。
射手座8度「岩やその内部で形成されているもの」

今までのスタイルが壊れ、新しいスタイルが生まれてくる
射手座は第1グループ(1度~5度)で戦闘意欲やチャレンジ力を培いました。
第2グループ(6度~10度)では、極限にまで精神性を高めてゆきます。
射手座は、7度「ドアをノックするキューピッド」で、人に言えないようなこと、秩序を乱すようなことにも目を向け、集団の規律から脱落しました。
射手座8度は、そのことで「何か新しいエネルギーが自分自身の内面に形成されてきつつある」ことを感じます。
これは、今までのスタイルが壊れ、新しいスタイルが生まれてくる過程なのです。
衝動に従って一見よからぬことをしてしまうのですが、しかし、これが新しい自我を作るのに貢献します。
山羊座8度「幸せそうに歌う家の中の鳥」

自分の属する社会や組織に適応・順応する
山羊座は第1グループ(1度~5度)で、共同体の中に同化し、実務的な力を発揮しようとしました。
第2グループ(6度~10度)では、共同体の結束を固めるために奉仕することになります。
山羊座は、7度「力のあるベールに隠れた予言者」で、共同体に対する発言力を持つと同時に、共同体への否定的な考えに取りつかれました。
山羊座8度「幸せそうに歌う家の中の鳥」では、そのような否定的考えは捨て、自分の属する社会に適応・順応します。
狭い境遇の中で平凡に生きることに何のてらいもない姿に、他人はその人の善意を感じます。
水瓶座8度「美しい衣装を着た蝋人形」

この世界との関わり方を「仮想現実化」する
水瓶座は、第一グループ(1度~5度)では、旧社会からドロップアウトし、理想の社会を追求しました。
第二グループ(6度~10度)では、水瓶座らしいグローバルな自分を構築してゆきます。
水瓶座は、6度「ミステリー劇の演技者」で、社会から要求されている役割を演じてきました。
しかし、7度「卵から生まれた子供」では、具体的な人間関係から距離を置き、地上のルーツに縛られない自分を作りました。
水瓶座8度「美しい衣装を着た蝋人形」では、再び社会と関わりを持ちます。
その際、6度「ミステリー劇の演技者」の時とは違い、周りの要求に応じて役割を演じることはしません。
自分自身をバーチャル化して、自由に生きてゆきます。
自分を「蝋人形=バーチャル化」するとは、この世界との関わり方を「仮想現実化」すると言うことです。
そのため、感情をこめたり、感情に走ったりすることはしづらくなります。
このサビアンシンボルの人は、人工的なモデルや仮想試験などによって、重要なことの判断材料を得ようとします。
魚座8度「ラッパを吹く少女」

自発的に自分をあおり、何か大きな意義のあることに飛び込もうとする
魚座は、第1グループ(1度~5度)で あらゆるこだわりや、価値観の境界線を壊してゆきました。
第2グループ(6度~10度)では「物質が支配する」と言う価値観から、「目に見えないものが支配する」という価値観に逆転が起こります。
魚座は、6度「正装して行進している将校たち」で、何か大きな意義のあることに奉仕したいと思い、魚座7度「岩の上に横たわっている十字架」で、実際にそのような体験をし、自分の限界を突破しました。
しかし、それらは国家や宗教など「外の力」があってこその体験でした。
魚座8度「ラッパを吹く少女」では、外の力ではなく、自発的に自分を煽り、何か大きな意義のあることに飛び込もうとします。
その場合、自分だけでなく、多くの人を扇動する力もあります。
松村先生の書籍より
自分の感情を煽り、想像的なリアリティーを作り出し、その中に自ら飛び込む。
まとめ
今回は、サビアンシンボル8度の意味・特長・読み方を解説しました。
ホロスコープの8度は、落差を超越し、今までの自分を超えると言うことになりそうですね。
この記事は、松村潔先生の本を参考にさせて頂いてます。
- 度数の意味は「ディグリー占星術」
- サビアンシンボルの意味は「愛蔵版 サビアン占星術」
…がオススメです。
※どちらも占星術中級者向けです。
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