西洋占星術には「アスペクト」という考え方があります。
アスペクトとは、星と星が作る「角度」です。
この角度によって、私たちの運勢が違ってくるのです。
このコーナーでは、「土星と海王星のアスペクト」を解説してゆきます。
土星と海王星のアスペクトの意味
土星は、
- 安定
- 社会制度
- 現実的な力
…などを表しています。
では、「土星と海王星のアスペクト」はどんな意味になるのでしょうか?
理想の現実化、社会制度の溶解
土星は「安定・社会制度・現実的な力」、海王星は「無意識・理想・溶解」などを表します。
そのため、このアスペクトは、「理想の現実化」あるいは「社会制度の溶解」などを表わすと言って良いでしょう。
土星と海王星のアスペクト「基本性質」
土星と海王星のアスペクトの「基本性質」として、以下を押さえておきましょう。
現実的な「土星」と、想像的で無意識の力を使う「海王星」は、性質的に矛盾している。
この二つをうまく調和させる人と、ばらばらに交互に発揮する人がいる。(ハーモニック占星術:松村潔著)
松村先生によると、このアスペクトを考える際、
- 土星中心
- 海王星中心
- ばらばら
・・・の3つのパターンがあるとのことです。
1.土星中心
土星に対して、海王星が協力的であれば「並外れた奉仕的な姿勢」で社会生活をまっとうする。
2.海王星中心
常識を表す土星と、枠にはまらない海王星が組む。
なので、「直観や良心」「本能的な衝動」に従い、社会制度や現実の壁を突破したいという願望を持つ。
3.ばらばら
二重人格的。
きわめて「現実的・実利的な生活」をしていたかと思うと、今度は世の中に無関心で「世捨て人」のような生活をすることになる。
以上は「ハーモニクス占星術」から引用させて頂いてます。
「土星と海王星のアスペクト」を考える際は、このような3つの出方があることを覚えておきましょう。
土星と海王星の各アスペクト
では、土星と海王星のメジャー・アスペクト
- コンジャンクション(合)
- セクスタイル(60度)
- スクエア(90度)
- トライン(120度)
- オポジション(180度)
…について解説します。
コンジャンクション(合)
土星を「現実化する力」、海王星を「理想」と考えてみます。
その場合、このアスペクトは理想を現実化する働きになります。
松村先生は
・・・とおっしゃってます。
また、土星を「社会体制」、海王星を「溶解」と考えてみます。
その場合、海王星は社会体制を溶かす働きをします。
海王星ですから「普通ではない形」で出ることが多いかもしれません。
法を守らなかったり、組織を腐敗させたりして、社会体制を変えてゆくようなことも多いようです。
その結果、スキャンダルや、傍から見てよくわからないイメージがつきまとうこともあります。
約45年ごとにできるアスペクトです。
セクスタイル(60度)
土星と海王星がセクスタイルの人…
セクスタイルは、違った要素をうまく反応させることができます。
そのため、実利的な「土星」を害することなく、スピリチュアルな「海王星」の力を使うことができます。
まじめに仕事をしつつ、適度に「霊的な力」を取り入れることができそうです。
スクエア(90度)
土星と海王星がスクエアの人…
90度は2つの星が戦うので、ギクシャクした影響を及ぼすことが多いです。
たとえば、このアスペクトの人は、無意識に、社会ルールを変革しようとします。
ですが、その際、非常識な行動を取ったり、あるいは、途中で挫折したりすることも多いようです。
松村先生は
- 土星という「現実的な制限」と、海王星の「夢の能力」が葛藤している。
- 「霊能力者」と「保守的な物理学者」の争いのようで、その理論的な矛盾の解決に時間がかかる。
- タイミングを読むことが下手で「要領の悪い人」になる。
・・・とおっしゃってます。
また、土星を「社会格差」とすると、それを溶かすために、「ゆきすぎた自己犠牲」を発揮するような人もいると思います。
トライン(120度)
トラインはスムーズ、安定的に働きます。
海王星の「理想」を土星の「現実力」で、着実に実現しようと努力するでしょう。
また、
- 土星を「規則」とすると、海王星はそれをあいまいにし、例外を認めるような役割をする
- 土星を「社会格差」とすると、海王星は差別をなくすための福祉的役割をする
- 土星を「縛り」とすると、海王星はそれを和らげるセラピー的な役割をする
・・・このような働きが、比較的「安定した形」で出てくるでしょう。
(『アスペクト解釈大事典』より抜粋)
また、節度ある「自己犠牲精神」を持っている人でもあります。
オポジション(180度)
松村先生は
- 90度は、想定外の横から影響が入ってくる。
- それに比べ、180度は、正面から向かう形で発揮される。
- つまり、180度は目標に向かうことであり、はっきりとそこに飛び込む。
・・・と、おっしゃってます。
そういうわけで、土星と海王星の働きは、外へ向かって過剰に発揮されます。
- 夢や理想を現実化する
- 古い社会を改変する
- 古い組織を腐敗させ葬り去る
- 自己犠牲精神を発揮する
・・・このようなことを、いつの間にかしでかしてしまう人かもしれません。
イーロン・マスクさんが、このアスペクトを持ってますね。
テスラモータスやスペースXにおける氏の活躍はご存知ですよね?
古い社会を変革し、とんでもない理想を実現する…そのパワーはこの配置から来てるのでしょう。
ちなみに、土星×海王星180度で「自己犠牲」のネガティブな面が出た場合、
風俗産業などから抜けられなかったり、ダメ男の面倒を見ることになったり…
色々やっかいなこともありそうです。
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まとめ
今回は、「土星」と「海王星」のアスペクト(角度)の意味を解説しました。
この配置の人は、良くも悪くも「古い社会制度を溶かす働きをする人」が多いかもしれませんね(///ω///)♪
ちなみに、土星も海王星も動きがとても遅いです。
なので、このアスペクトは「個人」としてというより、「世代」としてのアスペクトです。
その辺を考慮しつつ、ご自分のアスペクトをチェックしてみてくださいね。
ちなみに、当記事は「ハーモニック占星術」「完全マスター西洋占星術」「アスペクト解釈大事典」を参考にさせて頂いてます。
「他の星のアスペクトの意味」を調べたい方は、ホロスコープのアスペクト一覧をご覧ください。