占星術のアスペクトには「ヨッド(Yod)」というものがあります。
ヨッドは、多くの人のホロスコープに見受けられる配置です。
しかも、運命への影響も大きい。なので、けっこう大切な複合アスペクトです。
今回は、占星術のアスペクト「ヨッド」の意味や性格を解説します。
「アスペクトって何?」という方は、以下をご覧ください。
占星術のアスペクト「ヨッド(Yod)」とは?

占星術の複合アスペクトの一つである「ヨッド」とは、どういう配置なのでしょうか?
通常、アスペクトは2つの星が作る角度のことを言います。
たとえば、上記はスクエア(90度)というアスペクトです。
2つの星で角度ができてますね?
ヨッドは2等辺三角形

しかし、複合アスペクト「ヨッド」は3つの星で形成されています。
- 60度(セクスタイル)を形成する星2つ
- その反対側の星一つ
・・・この3つの星が作る「2等辺三角形」がヨッドです。
たとえば、上図を見てください。
海王星と冥王星のセクスタイル(60度)、そして、反対側に木星があります。
- 海王星と冥王星が60度
- 海王星と木星が150度
- 冥王星と木が150度
・・・という「複合アスペクト」になっています。
このような配置がヨッドなのです。
ホロスコープのヨッドの意味
では、ホロスコープのヨッドはどのような意味になるのでしょうか?
目的のために訓練され働かされる
まず、150度(インコンジャンクト)の意味を考えてみましょう。
150度は訓練、調教、練習、修行などを表します。
つまり、自然体に備わってないものを、訓練して身につけてゆくということです。
先ほどの図で言えば、木星は海王星と冥王星の両方から「訓練されている」ことになります。
木星が訓練され、働かされるとどのようになるのでしょうか?
この場合、スピリチュアルなこと(海王星と冥王星の共同目的)に向かって、木星は手を広げてゆくようになります。
底辺の2つの星によって、頂点の星が拘束され働かされるのがヨッド
このように、ヨッドとは底辺の2つの星(セクスタイルを構成)によって、頂点の星が拘束され働かされるという意味のアスペクトになります。
ヨッドを持つ人の性格
「完全マスター西洋占星術」を参照に、ヨッドを持つ人の性格を考えてみましょう。
1.海王星と冥王星のセクスタイル、その頂点に水星のヨッド
例として、以下のヨッドを考えます。
- 海王星と冥王星のセクスタイル
- その頂点に水星
松村先生は、このヨッドについて
- 水星の示す知性は、一般的な方向で才能を伸ばすチャンスを失う。
- 霊的な開発や、精神世界的な目的においてのみ行動を許される水星は、結果的に「瞑想」や「ヨガ」や「トランスパーソナル哲学」などの方面での才能を伸ばすことになる。
- 考えることすべてが「精神的な発展」というカラーに染められてしまう。
- 探求する世界は狭いが、能力のある人ができあがる。
- 身近な例では、スピリチュアル系の翻訳の仕事をしている人がいる。
・・・とおっしゃってます。

スピリチュアルな目的によって、知性を使うようになるというわけですね。
2.金星と月のセクスタイルに水星のヨッド
次に、以下のヨッドを考えてみましょう。
- 金星と月のセクスタイル
- その頂点に水星
松村先生は、このヨッドについて
- 社交のための「ソフトな会話」(金星と月)を訓練されることになり、それ以外の可能性は封じられる。
- 人に気を使う柔らかい会話能力や作法をしつけられる。
・・・とおっしゃってます。



円満な対人関係を作り出すために、知性が使われるようになるわけですね。
このような感じで解釈してゆくと、ヨッドの意味がわかりやすいです。
ちなみに「可能性を封じられる」のは、アスペクトがヨッドしかない場合です。
ほかにアスペクトがあれば、また話は違ってきます。
まとめ
今回は、占星術のアスペクト「ヨッド」の意味や性格について解説しました。
ヨッドは「セクスタイルを作っている星の目的によって、反対側の星が拘束され働かされる」となります。
その結果、何らかの専門分野で大きな発展をする可能性がありますよ。
私たちのほとんどは、海王星と冥王星のセクスタイルを持っています。
そこに、ヨッドができていたら「スピリチュアルなこと」に拘束され、働かされているかもしれませんね(*^^*)
ほかの複合アスペクトについて知りたい方はこちら!



コメント
コメント一覧 (2件)
ちなみに、ヨッド以外の複合アスペクトを持ってたらどう解釈すればいいんでしょうか?(例えば、ホームベースとヨッドの場合)
コメントありがとうございます。
「複合アスペクトがいくつもある場合、どう読めばよいか?」…ということですね。
その場合「全体としてこうなる」と読むのは、なかなか難しいような気がします。
※私なんかだと、すごく混乱しそうです(._.)
個人的な見解ですが、まず、それぞれの複合アスペクトを解読する。
その上で、重なっている部分について、考察してゆくのがわかりやすいように思います。
例えばの件で言うと、
まずホームベース、ヨッドそれぞれを解読し、その上で、その2つが重なってる部分の惑星について改めて考察するのが良いように思いました。
・ホームベース=各惑星がスムーズに連動しやすい
・ヨッド=何かの目的に沿って試練・訓練を与えられる
→そのヨッドを構成しているのが、たとえば海王星と冥王星+水星なら、
全体的な運勢はスムーズに連動しやすいが、知性はスピリチュアルな方向へ向かわされる可能性がある
…などと読んでみてはいかがでしょうか?
依頼者様のお悩みに合わせて、柔軟に解読してゆくのが良いと思います。