本日は、占星術のサビアンシンボル「18度」について考えてみたいと思います。
松村先生によると、18度は「星に照応する古い記憶の探索」という数字のようです。
サビアンシンボルとは?
まず、最初にサビアンシンボルについて説明します。
サビアンシンボルとは、簡単に言うと、1つの星座を30等分し、1度づつの意味を出したものです。
たとえば…
- 牡羊座1度…「女性が水から上がり、アザラシも上がり彼女を抱く」
- 牡羊座2度…「グループを楽しませているコメディアン」
- 牡羊座3度…「彼の祖国の形をした男の横顔の浮き彫り」
…など
牡羊座~魚座まで「合計360個」の意味が出てきます。
星座(サイン)の18度は「星に照応する古い記憶の探索」!?
今回、考察するのは、サビアンシンボルで18度にあたるシンボルです。
サビアンシンボル18度 | |
---|---|
牡羊座18度 | 空のハンモック |
牡牛座18度 | バッグを窓から外へ出している女 |
双子座18度 | 中国語を話す2人の中国人 |
蟹座18度 | ヒヨコのために土をほじくる雌鳥 |
獅子座18度 | 化学の先生 |
乙女座18度 | ウィジャ盤 |
天秤座18度 | 逮捕された2人の男 |
蠍座18度 | 豪華な秋色の森 |
射手座18度 | 日除け帽をかぶっている子供たち |
山羊座18度 | イギリスの国旗 |
水瓶座18度 | 仮面がはがされた男 |
魚座18度 | 巨大なテント |
18度は「星に照応する古い記憶の探索」!?
松村潔先生の「ディグリー占星術」によると、18度は「星に照応する古い記憶の探索」となっています。
15度でピークを迎えたサインの力は、16度でクラッシュし、17度ではそのクラッシュを希望として捉えました。
18度では、再度自分の生き方を探すために、自分の足元に注目します。
「星に照応する古い記憶の探索」とは?
未来を開くには、「忘れていた記憶」にたどり着く必要があります。
そのためには、
- 小さなこと
- 具体的なこと
- 足元にあること
…などを探索すると良いようです。
「星に照応する古い記憶の探索」とは、自分の足元から、忘れ去られた記憶を探すことのようです。
松村先生は
例えば、自分の部屋の中を見回すと、それは宇宙の縮図だと言えます。
この中にどんなものでもある。そのように考えてみると、インテリアの配置、あるいは掃除にも真剣になるでしょう。
台所の掃除だけに1日かけてしまう。そんな行為にも、実は大きな発展力があることに気づくのです。
…とおっしゃっています。

ちなみに、この記事は、松村潔先生の「ディグリー占星術」と「愛蔵版 サビアン占星術
」を参考にさせて頂いてます。
サビアンシンボル「18度」各サインの意味
では、各サビアンシンボルの意味をまとめておきます。
牡羊座18度「空のハンモック」
「働きかける事」と「休む事」を規則的に繰り返し、心身を強めて行く
牡羊座は、17度「2人のしかめつらした独身女性 」で、内面の対話や心の中の分析に時間を費やし、内省することが多くなりました。
18度「空(から)のハンモック」では、少し現実的になり、着々と日々の義務を果たして行きます。
松村先生は以下のようにおっしゃってます。
- 空のハンモックが木の間でゆらゆらと揺れるように、「働きかける事」と「休む事」の間を規則的に行き来して、心身を強めて行く。
- ささやかながらも建設的な生き方をする人。
これは、本来のペースを取り戻す「リハビリ期間」と言って良いでしょう。

たとえば、考えてばかりで何もしないとか、逆に動いてばかりいるというのではなく、
ある期間は考え、ある期間はしっかり行動する、というような「規則的な動き」をすると、エネルギーを充電できます。
そして、エネルギーが貯まってきたら、今度は、自分が考えていることを大胆に実行しましょう。
その際は、多少の「大風呂敷」を広げるくらいがちょうど良いでしょう。
このサビアンシンボルを持つ人の中には、「自分の力が失われてしまった」と思う様な体験をする人がいるかもしれません。
しかし、それに囚われず淡々とやってゆくことで、また本来の軌道に復帰できます。
ハンモックが「空」なのは…自分の力を回復するためには、自分の判断を入れず、日々、リハビリを機械的に繰り返していることを示しているようです。
牡牛座18度「バッグを窓から外へ出している女」
「こだわり」や「思い込み」を公開することで自分を解放する
牡牛座は、17度「剣とたいまつの間の戦い」で、自分の本当の意志を発掘するため、試行錯誤してゆきました。
18度「バッグを窓から外へ出している女」では、更に進んで、思い切って自分の思いを暴露します。
松村先生によると、
- 牡牛座は個人のエゴを育成するサイン。
- 放置していると「思い込み」や「偏見」が蓄積されてゆく。
- このサビアンシンボルの人は、それらを一気に公開する。
- そのことで、自分を解放し、更なる発展を得る。
…ということです。

逆に「自分が秘密にしていたことを暴露される」と言う経験をする人もいるようです。
双子座18度「中国語を話す2人の中国人」
限られた対人関係を作り、外部の影響から自分を守る
双子座は、17度「知力の頭に溶けていった健康の頭」で、自分自身の頭が柔軟になり、人の意見に影響を受けやすくなりました。
18度「中国語を話す2人の中国人」では、人からの影響の受けやすさを自覚し、対人関係を限定的なものにしてゆきます。
松村先生によると、このサビアンシンボルの人は、
- 外部から自分を守るため、仲間以外には閉じた態度を取ることが多い。
- しかし、仲間内では情報交換が盛んで、盛り上がる。
…ということのようです。
蟹座18度「ヒヨコのために土をほじくる雌鳥」
自分の内面に適した仕事や生活を手に入れるため、活動の場を探す
蟹座は、16度「手書きの巻き物を目の前にし正方形の前にいる男」で、心の中の漠然としたものを形にしてゆきました。
17度「知識と生命に成長する微生物」では、その形が、たくさんのバリエーションや色々な可能性を持っていることを知りました。
18度「ヒヨコのために土をほじくる雌鳥」では、その色々な可能性を実現するため、具体的な行動を起こしてゆきます。
自分に適した仕事や生活を手に入れるために、活動の場を探すようになります。
獅子座18度「化学の先生」
自分に直接関わりのないようなことであっても、楽しみや実感が得られることを見出す
獅子座は、17度「ベストを着ていない聖歌隊」で、ありふれた日常生活の中で高揚する体験を見つけました。
18度「化学の先生」では、化学と言う自分に直接関わりのないような行為であっても、楽しみや実感が得られることを見出します。
他の対象を研究したり、真相を解明したりする行為の中で、自分も大きく変化して行くことができるのを発見します。
乙女座18度「ウィジャ盤」
無意識と上手につきあう方法を確立する
乙女座は、17度「噴火している火山」で、抑圧されていた無意識が噴き出し、大きなショックを受けました。
18度「ウィジャ盤」では、自分の内にある影や無意識と上手につきあう方法を確立します。
ウィジャ盤とは西洋版のこっくりさんです。
予感や直感を自分の未来の指針として活用するようになるので、占いなどに熱中することがあるかもしれません。
天秤座18度「逮捕された2人の男」
他者の考えや悩み事にとことんつきあい、マイナーなものでも勇気を持って受け入れる
天秤座は、16度「流されてしまった船付き場」で誰かの考えに巻き込まれ、一緒に道に迷いました。
17度「引退した船長」では、そのような混沌状態から一時撤退して、状況を外から冷静に見つめようとしました。
18度「逮捕された2人の男」では、他者の考えや悩み事にとことんつきあって見ようとします。
その結果、二人は共犯者とみなされ逮捕されるのです。
ここで言う逮捕とは、マイナーなものでも勇気を持って受け入れることに対し、「怪しい人」と言うレッテルを張られると言うくらいの意味です。
別にネガティブなことではありません。
このサビアンシンボルの方は、たとえ迷惑をかけられても、自分が信じることを実践できます。
そして、いつか、その正しさが証明されることでしょう。
蠍座18度「豪華な秋色の森」
閉じこもることと解放すること、そのリズミカルな作業の中で大きな成果を得る
蠍座は、16度「いきなり笑い出す少女の顔」では、自分がそもそも持っている資質や、外部からの未知の影響などを素直に受け取りました。
17度「自分自身の子供の父である女」では、その受け取った影響を自分の中で受胎し育ててゆこうとしました。
受け取るには「開く」、育てるには「閉じる」と言う作用があります。
蠍座18度「豪華な秋色の森」では、その「開く」「閉じる」と言う作用を活用します。
このサビアンシンボルの方は、自分に閉じこもることと、自分を解放することを交互に繰り返す、その作業の中で大きな成果を得ます。
松村先生は、
集中している最中には、自分でも何が飛び出してくるか自覚できません。後で解放された時に、初めてその成果を自分ではっきり理解できます。
…とおっしゃってます。
たとえば、物事が完成された時、「自分はこういうことをやっていたのか!」と、初めて意味を理解するということのようです。
射手座18度「日除け帽をかぶっている子供たち」
行き過ぎを防ぎ、自制心が強くなる
射手座は、17度「復活祭の日の出の礼拝」で、集団に働きかけ、皆を高揚させることで、他人も自分も元気にしました。
しかし、盛りあがりも度を超すと収拾がつかなくなります。
射手座18度「日除け帽をかぶっている子供たち」では、リミッターをもうけて行き過ぎを防ぐことになります。
自制心が強くなりますが、時に、抑制的になりすぎることもあるようです。
山羊座18度「イギリスの国旗」
集団の目的のために自己管理し、社会に貢献して行く
山羊座は、17度「密かに裸で入浴する少女」で、心の中のタブー意識を捨て、自由に振る舞うことに関心を抱きました。
しかし、自分の感情や気持ちを野放しにするだけでは、規律がありません。
18度「イギリスの国旗」では、自己コントロールをしてゆきます。
集団の目的をしっかり遂行するために自己管理し、社会に貢献して行く人になります。
水瓶座18度「仮面がはがされた男」
過剰に蓄えてしまったものが暴かれ、奪われることによって最終的に晴れやかになる
水瓶座は、16度「机に座っている偉大なビジネスマン」で行き過ぎた野心を抱きました。
17度「ガードをしている番犬」では、その行き過ぎに関して、防衛する動きが出て来ました。
18度「仮面がはがされた男」では、更に進んで、秘密を暴露されることで、その行き過ぎをストップさせられることになります。
しかし、これは悪いことではなく、過剰に蓄えてしまったものが暴かれ、奪われることによって最終的には晴れやかになれるようです。
魚座18度「巨大なテント」
場所や時間などを区切って、思い切り人々を解放する
魚座は、16度「ひらめきの流れ」で刺激を求め、17度「復活祭の歩道」では、人々を興奮の渦に巻き込むようなことを考えました。
18度「巨大なテント」では、この盛り上がりをテントの中で演出します。
テントは限られた空間です。
日常の生活の中ではなく、場所や時間などを区切った中で、思い切り解放するのです。
このサビアンシンボルの方は、イベントなどの分野で成功しやすいようです。
まとめ
…と言うわけで、ホロスコープの18度は、「星に照応する古い記憶の探索」です。
当記事は、松村潔先生の「ディグリー占星術」と「愛蔵版 サビアン占星術 (エルブックス・シリーズ)
」を参考にさせて頂いてます。
各度数の意味を詳しく知りたい方は「ディグリー占星術」がオススメです。
※占星術の中級者向けです。
