本日は、占星術のサビアンシンボル「14度」について考えてみたいと思います。
松村先生によると、14度は「特異なものを日常的に浸透させる」という数字のようです。
サビアンシンボルとは?
まず、最初にサビアンシンボルについて説明します。
サビアンシンボルとは、簡単に言うと、1つの星座を30等分し、1度づつの意味を出したものです。
たとえば…
- 牡羊座1度…「女性が水から上がり、アザラシも上がり彼女を抱く」
- 牡羊座2度…「グループを楽しませているコメディアン」
- 牡羊座3度…「彼の祖国の形をした男の横顔の浮き彫り」
…など
牡羊座~魚座まで「合計360個」の意味が出てきます。
星座(サイン)の14度は「特異なものを日常的に浸透させる」!?
今回、考察するのは、サビアンシンボルで14度にあたるシンボルです。
サビアンシンボル14度 | |
---|---|
牡羊座14度 | 男と女のそばでとぐろを巻く蛇 |
牡牛座14度 | 模索している貝と遊んでいる子供たち |
双子座14度 | テレパシーでの会話 |
蟹座14度 | 北東の大きな暗い空間に向いているとても年を取った男 |
獅子座14度 | 表現の機会を待つ人間の魂 |
乙女座14度 | 家系図 |
天秤座14度 | 正午の昼寝 |
蠍座14度 | 仕事をしている電話接続士 |
射手座14度 | ピラミッドとスフィンクス |
山羊座14度 | 花崗岩に刻まれた古代の浮き彫り |
水瓶座14度 | トンネルに入る列車 |
魚座14度 | キツネ皮をまとった女性 |
14度は、カリスマ性を生活の中に着地させる!?
松村潔先生の「ディグリー占星術」によると、14度は「特異なものを日常的に浸透させる」となっています。
前回の13度「カリスマ性」は、そのサインの突出した性質を表しました。
14度は、そのような激しく鋭い力を一般化し安定させる作用があります。
それが「特異なものを日常的に浸透させる」ということなのです。
松村先生は
…とおっしゃってます。

ちなみに、この記事は、松村潔先生の「ディグリー占星術」と「愛蔵版 サビアン占星術
」を参考にさせて頂いてます。
サビアンシンボル「14度」各サインの意味
では、サビアンシンボルの意味をまとめておきます。
牡羊座14度「男と女のそばでとぐろを巻く蛇」
突出した個人の意識が弱まり、自己と他者の絆を作り出す
牡羊座13度「成功しなかった爆弾の爆破」では、環境に変化を起こそうとして、環境を敵に回してしまいました。
しかし、牡羊座14度「男と女のそばでとぐろを巻く蛇」では、そんな突出した個人の意識が弱まります。
蛇の表す情念的な結びつきが「自己と他者の絆」を作り出すことになります。
ですので、接点を持てなかった他の人々の気持ちを思いやれるようになります。
しかし、それは「腐れ縁」や「しがらみ」のような人間関係を作り出すこともあります。
また、このサビアンシンボルの人は、何かをやろうとしても、邪魔があったりしてうまく行かないことも多いかもしれません。
ですが、それは「周りと調和すること」を教えてくれているのかもしれません。

このサビアンシンボルを持っている有名人では、歌手のドリス・デイがいます。
ドリスデイは、15歳の時事故に遭い、バレリーナーの夢をあきらめなくてはなりませんでした。
また、二度の離婚も経験します。
そんな困難があっても、後に歌手・女優として、大活躍するのです。
牡牛座14度「模索している貝と遊んでいる子供たち」
見極める力。無理のない余裕のある状況を作り出す
牡牛座13度「荷物を運ぶ男」では、自分の経済的欲求を満たすために、お金のやりくりを工夫しました。
そのため、この方はマネーゲームに巻き込まれ、負担が増えることもありました。
牡牛座14度「模索している貝と遊んでいる子供たち」では、自分の能力の限界を見極め、もうあまり無謀なことはやめる方向になっています。
自分にふさわしい「ほどほどの人生」を選択しようとするのです。
この方は、見極める力があるので、無理のない余裕のある状況を作り出すことができます。
松村先生は
- 固定宮の14度に共通している項目とは、見極め
- 牡牛座では、株の売り時を判断する時に活用されるセンスなど
- これ以上深追いすると痛手を負うだろうという限界を予測する能力がある
…とおっしゃっています。
双子座14度「テレパシーでの会話」
真の意志疎通のために、言葉に囚われないコミュニケーションを模索する
双子座13度「ピアノを目の前にした偉大な音楽家」では、たとえ孤立しても、自分の考えを周囲に迎合せず押し出して行きました。
しかし、それだけでは真に人が理解し合うことは難しいです。真の意志疎通とは表向きの会話だけでは実現できないからです。
例えば、言葉一つとっても、それぞれの解釈の違いもありますし、受け取り方の違いもあります。
そのため、この方は、形に囚われない何物かが重要であることに気づきます。
松村先生は
…とおっしゃっています。
このサビアンシンボルの人は、世間的な表向きの会話などに意義を見いださず、もっと深いものに興味を持っていることが多いでしょう。
蟹座14度「北東の大きな暗い空間に向いているとても年を取った男」
心の奥深くには「無」があることを悟る
蟹座13度「とても目立つ親指で少し曲げられた一つの手」では、この方の内部が強い意志で満たされました。
蟹座14度「北東の大きな暗い空間に向いているとても年を取った男」では、 それを突きつめて行くと、結局「無」だった、と言うことがわかります。
心の奥深くには「無」があることを悟るのです。
この方は、老師のような「深い知恵」や「悟り」があるのかもしれません。
獅子座14度「表現の機会を待つ人間の魂」
どのような表現の場で活躍するかを正しく選ぶ
獅子座は、12度「宵の芝パーティー」では社交場で自己表現をし、13度「揺れている年を取った船長」では小説などの創作活動を通して自己表現をしてきました。
しかし、効果的に自己表現をするには、時と場所と言うシチュエーションをうまく活用しなければ成果が上がりません。
そこで、この方は、自己と環境の関係を考え、理想的なシチュエーションを模索します。
どのような表現の場で活躍するか?を考え、効果的な選択をするようになります。
松村先生は
…とおっしゃっています。
乙女座14度「家系図」
自分の力を身近な人や子孫などに浸透させて行く
乙女座13度「政治運動を制圧する強い手」では、事態を収拾する強力な政治力・指導力を発揮しました。
乙女座14度「家系図」では、その力を身近な人や子孫などに浸透させて行きます。
松村先生は
…とおっしゃっています。
このサビアンシンボルの方は、失われそうな資産を保管するために、信頼できる家族的な人の輪を作り出し、その閉鎖的な関係の中で特別な恩恵を与えたり受け取ったりします。
また、家系や霊統などから力を得たり、守られたりすることも多いでしょう。
天秤座14度「正午の昼寝」
無意識の深い部分から智慧が浮かんで来る
天秤座13度「しゃぼん玉をふくらませている子供たち」では、表層的なアイデアを色々と出していました。
天秤座14度「正午の昼寝」では、表層的なことではなく根本的なことを考える姿勢になってきます。
無意識の深い部分から智慧が浮かんで来ますので、 霊感や直感のある人も多いでしょう。
このサビアンシンボルの人は、深いリラックス状態や睡眠時にアイデアをつかむ人と言えそうです。
松村先生は
- アイデアが出尽くして何も思い浮かばない人は、疲れ果てて昼寝をする。
- すると、脳内のいつもとは違う部分が刺激される。
- その結果、夢の中や、あるいは目覚めた直後に、探していた解答が見つかる。
…とおっしゃっています。
蠍座14度「仕事をしている電話接続士」
人間関係を整理し、目指す目標に最短時間で到達する
蠍座13度「実験をしている発明家」では、人脈を活用しメリットを得ることを画策しました。
蠍座14度「仕事をしている電話接続士」では、人脈の操作を実践にうつします。
自分に必要だと思う人脈は確保し、さほど重要でない結びつきは切り、人間関係を整理します。
これによって今後の自分の方向性をはっきりさせることができますし、人脈の力を一点に集中させることも可能になります。
松村先生は
…とおっしゃっています。
射手座14度「ピラミッドとスフィンクス」
文明や歴史など、地球規模のスケールで教養を広げる
射手座13度「明るみに出る未亡人の過去」では、誰も知らない真実を見つけ、チャンスを手にすることができました。
射手座14度「ピラミッドとスフィンクス」では、更にスケールアップして、文明や歴史などの地球視点から物事を観察したり理解したりします。
日常的な些事にはうかつになることがありますが、教養の範囲が大きく広がります。
松村先生は
…との旨をおっしゃっています。
このサビアンシンボルの人は、世間的な付き合いにうんざりし、急に、どこかの国のパワースポットなどに行きたくなったりするかもしれませんね。
山羊座14度「花崗岩に刻まれた古代の浮き彫り」
自分の追い求めていたテーマが特権的なものではなく、先人の智慧をなぞったものであることを発見する
山羊座14度「火の崇拝者」では、究極の問題に関心が集中し、孤立を恐れずそれを発展させて行きました。
山羊座14度「花崗岩に刻まれた古代の浮き彫り」では、自分が追い求めていたテーマは、歴史の流れの中ではいつも繰り返されていたものであることを発見します。
自分の追い求めていたテーマは、すでに存在していた先人の智慧をなぞったものであることを発見するのです。
ですので、自分の肩にのしかかっていた孤立感や力みが消えて行きます。
松村先生は
…とおっしゃっています。
水瓶座14度「トンネルに入る列車」
無駄な行程を省き、常に最短距離を進む
水瓶座13度「バロメーター」では、状況に対しての判断が敏感になりました。
水瓶座14度「トンネルに入る列車」では、その敏感な感覚を使って「ショートカット」をするようになります。
つまり、無駄な行程を省き、常に最短距離を進むことになるのです。
これは、要領の良さ、効率化、抜け穴やチャンス発見などに手腕を発揮することを表しますが、悪く出ると、手抜き、ずるさなどが出ることになります。
松村先生は
…とおっしゃっています。
魚座14度「キツネ皮をまとった女性」
有利な立場を確保するために、様々な工夫をこらす力
魚座13度「博物館にある刀」では、超越的なものから特権的な力を受け取ることになりました。
魚座14度「キツネ皮をまとった女性」には、魚座13度で受け取ったものを保管して、その力を逃さない「保守的な力」があります。
優れたものを高品位なまま保管し、それを外に漏らさないのです。
このタイプの方は、有利な立場を確保するために、様々な工夫をこらす力があります。
松村先生は
- うまく根回しをして、自分に大きな負担がかかり過ぎないように対処する知恵を持っている。
- 本心を明かさず、人あしらいがうまく、潤滑油的な役割を担う。
- 困ったことからはうまく逃げ切れることができる。
…とおっしゃっています。
まとめ
…と言うわけで、ホロスコープの14度は、「特異なものを日常的に浸透させる」です。

この記事は、松村潔先生の本を参考にさせて頂いてます。
- 度数の意味は「ディグリー占星術」
- サビアンシンボルの意味は「愛蔵版 サビアン占星術」
…がオススメです。
※どちらも占星術「中級者」向けです。

他の度数のサビアンシンボルを調べたい方はコチラ!