本日は、占星術のサビアンシンボル「28度」について考えてみたいと思います。
松村先生によると、28度は「過去を踏み台にして突破する」という数字のようです。
サビアンシンボルとは?
まず、最初にサビアンシンボルについて説明します。
サビアンシンボルとは、簡単に言うと、1つの星座を30等分し、1度づつの意味を出したものです。
たとえば…
- 牡羊座1度…「女性が水から上がり、アザラシも上がり彼女を抱く」
- 牡羊座2度…「グループを楽しませているコメディアン」
- 牡羊座3度…「彼の祖国の形をした男の横顔の浮き彫り」
…など
牡羊座~魚座まで「合計360個」の意味が出てきます。
星座(サイン)の28度は「過去を踏み台にして突破する」!
今回、考察するのは、サビアンシンボルで28度にあたるシンボルです。
サビアンシンボル28度 | |
---|---|
牡羊座28度 | 落胆させられた大聴衆 |
牡牛座28度 | 成熟したロマンスで求められた女 |
双子座28度 | 破産宣告された男 |
蟹座28度 | 現代の少女ポカホンタス |
獅子座28度 | 大きな木の枝にとまるたくさんの小鳥 |
乙女座28度 | 禿頭の男 |
天秤座28度 | 明るくなる影響の最中にいる男 |
蠍座28度 | 自分の領土に近づく妖精たちの王 |
射手座28度 | 美しい流れにかけられた古い橋 |
山羊座28度 | 大きな養鶏場 |
水瓶座28度 | 倒されのこぎりで切られた木 |
魚座28度 | 満月の下の肥沃な庭 |
次のサインへの突破口が見つかる!?
松村潔先生の「ディグリー占星術」によると、28度は「過去を踏み台にして突破する」となっています。
松村先生は、
- 28度は、2と8からなり、足すと10。
- そして1と0を更に足すと1。
- 1はスタートを表す数字。
…とおっしゃっています。
最後(第6グループ)に属する28度の「スタート」とは、次のサインへの突破口が見つかり、次のサインに入る準備の始まりになるわけですね。
と言うわけで、28度は「過去を踏み台にして突破する」となります。

ちなみに、この記事は、松村潔先生の「ディグリー占星術」と「愛蔵版 サビアン占星術
」を参考にさせて頂いてます。
サビアンシンボル「28度」各サインの意味
では、各サビアンシンボルの意味をまとめておきます。
牡羊座28度「落胆させられた大聴衆」
真に自分の人生を歩むため、あえて、周囲の期待に応えない
牡羊座は、27度「想像の中で復活された失われた機会」で、想像力(神秘的な力)を活かして、人生の意義を取り戻し、自分のビジョンを実現しようとしました。
しかし、それが周囲の人達や環境と調和しなかった場合、あえて周囲の期待には応えないのが、28度「落胆させられた大聴衆」です。
環境に支配されるのではなく、真に自分の人生を歩むために、その他大勢の聴衆の期待を裏切ることも必要なのです。
松村先生は
・・・とおっしゃってます。
牡牛座28度「成熟したロマンスで求められた女」
自分の感覚や伝統などに縛られず、人生を力強くリフレッシュする
牡牛座は、27度「ビーズを売るインディアンの女」で、自分の属している共同体の産物を売ることに安住していました。
これは、自分の感覚や伝統などに縛られていたとも言えます。
牡牛座28度「成熟したロマンスで求められた女」では、その縛りから解き放たれ人生に変化をもたらそうとします。
人生を力強くリフレッシュしたくなります。
松村先生は
・・・とおっしゃってます。
双子座28度「破産宣告された男」
膠着状態を一挙にクリアーして、新しい生き方を始める
双子座は、27度「森から出てくるジプシー」で、古い環境を離れて冒険的な行動をし始めました。
しかし、この社会は色々なしがらみがあり、なかなか自由にならないものがあります。
双子座28度「破産宣告された男」では、硬直した関係や膠着状態を一挙にクリアーして、新しい生き方を始めます。
いわば「やり直し」能力を発揮するわけです。
松村先生は
・・・とおっしゃってます。

「しがらみ」や「古いルール」からの脱出ですね。
蟹座28度「現代の少女ポカホンタス」
安穏とした古い環境に、「新風」を取り入れるキッカケをつくる
蟹座は、26度「豪華さに満足と幸せを感じ、長机の上で読書をしている人々」で、 自分の仲間内だけで特権階級的な生き方をし、27度「渓谷での嵐」で、その贅沢な暮らしは危機に見舞われました。
蟹座28度「現代の少女ポカホンタス」では、安穏とした古い環境に新風を取り入れることになります。
ポカホンタスは白人船長を救うインディアンの女性です。
白人船長はインディアンにとって、伝統の破壊者になるかもしれないのです。
このサビアンシンボルは、結果的に古い秩序を脅かし、トラブルなどを呼び込むことになる可能性もあります。
ですが、新しい世界に進んで行くにはそれも必要なことなのです。
獅子座28度「大きな木の枝にとまるたくさんの小鳥 」
大きな使命のためであれば、小さな作業をしてもよい
獅子座は、26度「虹」で自分自身の使命を自覚し、27度「夜明け」でその実践が始まりました。
獅子座28度「大きな木の枝にとまるたくさんの小鳥 」では、日常生活の細々としたことや、あまり壮大ではないことをやりたくなってきます。
壮大な理想を実現するには、細々とした作業も必要ですし、 また、これは次のサインである乙女座に移るための準備でもあります。
松村先生は
・・・とおっしゃてます。

何かを為すには、細かいこと・小さなことも必要です。
このサビアンシンボルの人は、多くの人が見過ごしてしまいがちな周辺的なことをフォローできます。
乙女座28度「禿頭の男」
思い悩むよりも、ダイレクトに環境や周辺の出来事に反応することができる
乙女座は、26度「香炉を持つ少年」で、見よう見まねで精神的な分野に携わってゆき、27度「お茶会をしている高貴な貴婦人」で個人的な楽しみとしての神秘性を追求しました。
しかし、これらは、意味あることに参加しているというだけで安心を得ているに過ぎません。
そこで、乙女座28度「禿頭の男」では、そこから脱し、もっと現実的になろうとします。
意思表示は直截で、思ったことをズバリと言うような人になります。
松村先生は
・・・とおっしゃってます。

辛辣ですが、元気な人のようです。
天秤座28度「明るくなる影響の最中にいる男」
今まで信じていた考えが無効化され、人生観が変わるような体験をする
天秤座は、26度「互いに入れ替わる鷹と大きな白い鳩」で興味を分散したり集中させたりして力を得ました。
そして、27度「頭上を飛んでいる飛行機」では、細かい視点に囚われず、大きな視点で全貌を見ようとしました。
天秤座28度「明るくなる影響の最中にいる男」では、そのような視点そのものから脱却します。
今まで信じていた考えが無効化され、次の蠍座へ移行する準備が整うのです。
非常に強い影響力にさらされて、人生観が変わるような体験をしそうです。
松村先生は
・・・とおっしゃっています。
蠍座28度「自分の領土に近づく妖精たちの王」
依存をやめ、自分の力で、理想の世界を構築しようとする
蠍座は、27度「行進している軍楽隊」で、今まで得てきた確信を多くの人に宣伝し、他の人の考えを変えてゆくような行動を取り始めました。
蠍座は、ある意味、依存・パラサイトの星座です。
しかし、28度「自分の領土に近づく妖精たちの王」では、そのように他人と依存し合う関係から距離を置くようになります。
そのため、一人で充足するようになります。
次のサインは火の星座である「射手座」です。
このサビアンシンボルのい人は、他者依存である水の力ではなく、自分の内面にある火の力で「自分の領土=自分の理想」の世界を構築できることを発見します。
射手座28度「美しい流れにかけられた古い橋」
古くから馴染まれているアプローチで人々に働きかけてゆく
射手座は、27度「彫刻家」で確信の持てる思想や考え方を広め、他者に刻印することに興味を抱きました。
しかし、多くの人の共感を得るのは、古くから馴染まれているアプローチをする方が近道です。
射手座28度「美しい流れにかけられた古い橋」では、誰もが知っているものや、古くから使われている概念などを使い、人々に働きかけてゆきます。

このサビアンシンボルの方は、他人に対し、効果的なアプローチをすることができるでしょう。
人を動かす「定石」を生まれながらに体得しているので、非常に説得力があります。
山羊座28度「大きな養鶏場」
頂点を極めると、まったく別の座標があることを発見する
山羊座は、27度「山の巡礼」で、強い向上心とたゆまぬ努力によって、社会的な地位を上り詰めました。
その頂点には「大きな養鶏場」という別の世界があります。
そこには様々な鳥がいて、他世界の情報が大量に入ってきます。
山羊座28度「大きな養鶏場」では、頂点を極めるとまったく別の座標があることを発見します。
その結果、今までの生き方が無意味に思えてくるかもしれません。
松村先生は
・・・とおっしゃってます。
水瓶座28度「倒されのこぎりで切られた木」
共時性から切り離されることにより、本当の自分が見えてくる
水瓶座は、25度「右の羽がより完全に形成されている蝶」で冷静な自分自身を作りだし、27度「スミレで満たされた古代の陶器」では冷静な感覚を通して、自分の思いを客観的・芸術的に表現するようになりました。
水瓶座28度「倒されのこぎりで切られた木」では、今まで自分を助け、育んでくれていた環境から切り離され独立します。
すでに十分客観的な自分を確立し、水瓶座の目的を達成したからです。
松村先生は
- 水瓶座は、今いる場所に関係なく、同じ意思を持つ者同士が空間的に離れていても意思疎通し、そのことで支えを得てきた。
- この仲間との最後の絆である時間意識の土壌から、成長した木はノコギリで切り倒される。
・・・とおっしゃってます。
このサビアンシンボルの人は、共時性から切り離され、孤立無援の中に生きているような感覚を味わうかもしれません。
ですが、本当の意味での自分自身が見えて来ます。

「依存」から離れ、自ら考える意志を掘り起こすことが求められるのです。
魚座28度「満月の下の肥沃な庭」
飛び込んだ結果、「根源の宇宙原理」に触れる体験をする
魚座の最後のグループ(26度~30度)では、次のサイクルに旅立つため、自分を繋ぎとめる古い環境から離脱を始めます。
魚座は、26度「影響を分割する新月」で、環境との絆を切り離し、自分の根底にある目的をはっきりさせました。
27度「収穫の月」では、それによって起こってくる出来事の中に飛び込み、その結果を自分で受け取りました。
魚座28度「満月の下の肥沃な庭」では、飛び込んだ結果、宇宙のあらゆる現象を引き起こす根源の宇宙原理に触れる体験をします。
まとめ
…と言うわけで、ホロスコープの28度は、「過去を踏み台にして突破する」です。

この記事は、松村潔先生の本を参考にさせて頂いてます。
- 度数の意味は「ディグリー占星術」
- サビアンシンボルの意味は「愛蔵版 サビアン占星術」
…がオススメです。
※どちらも占星術「中級者」向けです。

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