本日は、占星術のサビアンシンボル「9度」の
- 意味
- 特長
- 読み方
…などについて解説します。
松村先生によると、9度は「サインなりの哲学」という数字のようです。
星座(サイン)の9度は、サインなりの哲学!?
今回、考察するのは、サビアンシンボルで9度にあたるシンボルです。
サビアンシンボル9度 | |
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牡羊座9度 | 水晶を見つめる人 |
牡牛座9度 | 飾られたクリスマスツリー |
双子座9度 | 矢で満たされた矢筒 |
蟹座9度 | 水の中の魚へと手を伸ばす小さな裸の少女 |
獅子座9度 | ガラス吹き |
乙女座9度 | 未来派の絵を描く男 |
天秤座9度 | アートギャラリーに掛けられた3人の巨匠 |
蠍座9度 | 歯科の仕事 |
射手座9度 | 階段で子供たちを連れている母親 |
山羊座9度 | ハープを運ぶ天使 |
水瓶座9度 | 鷹に変化する旗 |
魚座9度 | 騎手 |
このコーナーでは、ちょっと不思議な占星術を紹介してゆきます。 …それは、サビアン占星術です。 今まで、占星術で運命を鑑定するためには、 星座 ハウス アスペクト …などで調べていましたね? しかし、今回ご紹介するサビアン …
9度は「総合的に考える」!?
松村潔先生の「ディグリー占星術」によると、9度は「サインなりの哲学」となります。
9度は1~9までの「一桁数」の最後の数字です。
松村先生は
…とおっしゃっています。
つまり、1桁数が「人間の基本的な素質」を表しているとすると、その最後の9は哲学としてまとまるわけですね。
自分の考えを説明する力が高まる!?
また、松村先生は
…とおっしゃっています。
9数を持っている人は「自分の考え」を説明することが得意なようですね。
サビアンシンボル「9度」各サインの意味
では、松村先生の「愛蔵版 サビアン占星術」を参考にさせていただきながら、
シンボルの意味をまとめてみます。
牡羊座9度「水晶を見つめる人」
断片的にではなく「全体像」として世界を知る方法を身につける
松村先生によると、牡羊座の第二グループ(6度~10度)は、
- 抽象的な概念
- 宇宙的な原理
- 世界を根底から動かしている法則
…などを知るグループのようです。
これは「宇宙的な意識」を模索しています。
牡羊座は、8度「東に向いてなびいているリボンをつけた大きな帽子」で、世の中を動かす「根本的な法則」を敏感に察知しました。
9度「水晶を見つめる人」では、自分の置かれた状況を大きな視点から観察し、事態を全体的に把握します。
8度で手に入れた場の雰囲気を察知する能力を、9度では意識的に、しかも意味ある形で総合的に理解する力が育つ。
あっ!「9数=哲学」ですから、この度数の方は、断片的にではなく「全体像」として世界を知る方法を身につけるというわけですね。
ちなみに、このサビアンシンボルの方は「水晶」を見ているわけですから、対象の中には入らず、傍観者として世界を見ることになります。
牡牛座9度「飾られたクリスマスツリー」
健全なエゴとしての「自己の幸福の維持」
松村先生によると、牡牛座の第二グループ(6度~10度)は「他の人との違いを乗り越えて互いを理解する」グループのようです。
牡牛座は、7度「サマリアの女」で、他人との違い(金銭的豊かさ、家系、地位、才能)に直面し差別を感じました。
8度「雪といっしょにないソリ」では、そういう状況に対する「対応策」をあらかじめ考え、その準備をしておきました。
牡牛座9度「飾られたクリスマスツリー」では、対応策を準備することから更に進み、自己の幸福の維持を図ります。
このサビアンシンボルの方は「割り切る力」と「良い意味でのエゴ」が発達しているようです。
「偽りの平等精神」などには振り回されず、自分の幸福をまず最優先に確保することは、健全なエゴと言えます。
自分の幸せを確保するのに、なんの「躊躇」も「後ろめたさ」も持たない方が多いのでは?
双子座9度「矢で満たされた矢筒」
「鋭い意志」と「集中力」で、目的を確実に達成してゆく
双子座は、第1グループ(1度~5度)で、自分の「知性」や「能力」を発展させ強めてゆきました。
第2グループ(6度~10度)では、その知性を秩序立てて行使してゆきます。
そのため「策略」などを巡らすことが多くなるかもしれません。
双子座は、6度「油田の掘削」で生存競争をした結果、7度「時代遅れの井戸」で資本家と労働者のような落差が生まれました。
そして、8度「産業労働者のストライキ」では、その落差を覆す「下剋上」のような動きが出て来ました。
しかし、双子座9度「矢で満たされた矢筒」では、このような「金銭欲」や「権力欲」に動かされることの無意味さを悟ります。
その結果、既存の「社会的な価値」や「欲望」に動かされるのではなく、独自の意志力と実行力を開発しようとします。
このサビアンシンボルの方は「鋭い意志」と「集中力」で目的を確実に達成してゆきます。
ただし、ほどほどを知らないので、
神経を消耗することが多々あるようです。
蟹座9度「水の中の魚へと手を伸ばす小さな裸の少女」
親しい人の心を理解するため、相手と同化しようとする
松村先生によると、蟹座の第1グループ(1度~5度)は、「個人を捨てて、集団の価値観に同一化する」ことでした。
そして、蟹座の第2グループ(6度~10度)は、「他を育てるやさしい本能や豊かな感情を育成する」グループとなります。
蟹座は、6度「巣を作る猟鳥」では、愛する人や家族的な人と過ごすための安定した拠点を作り、7度「月明かりの夜の2人の妖精」では、そこから反発して外に出たいと言う「心の落差」がでてきました。
そして、8度「服を着てパレードするウサギたち」では、そんな自分の中の暴れる心を洗練させ、紳士淑女的な資質を身につけようとしました。
蟹座9度「水の中の魚へと手を伸ばす小さな裸の少女」では、親しい人の心を理解するために、精いっぱいの努力をします。
親しい人の心を理解するため、相手と同化しようとするのです。
傍観者としてではなく、相手の心の中に同化して、相手を理解する姿勢となります。
それは、親密で内的な交流であり、このシンボルの方は、自分の気持ちを言葉にして表現することはあまり得意ではないでしょう。
獅子座9度「ガラス吹き」
「芸術家肌」の人が多く、創造行為を通じて自分造りをしてゆく
獅子座は、第1グル-プ(1度~5度)で「内面の火の力」を活性化させ、それが暴走するほど強くなってゆきました。
第2グル-プ(6度~10度)では、火の力を内向させ「創造的な力」をためこんでゆくことになります。
獅子座は、6度「時代遅れの女と最先端の少女」で、自分と世間の間に認識のギャップがあることに気づき、 7度「空の星座」では、世間の価値観に振り回されず「永遠の価値がある生き方」をしようとしました。
そして、8度「ボルシェビキプロパガンダを広める人」では、世間の価値観や常識、あるいは自分自身の中に巣食っている古い概念を壊そうとしました。
獅子座9度「ガラス吹き」では、そのようにして一度壊したものから素材を集め、そこから新しく作り直します。
獅子座は再創造することが重要な課題。
芸術家肌の人が多く「創造行為」を通じて自分造りをしてゆく。
このサビアンシンボルの方は、違和感を感じるものは壊し「自分の望みのもの」を慎重に作ってゆきます。
自分一人で「自分の思いのままの世界」を構築してゆく必要があるので、共同作業は向かないようです。
乙女座9度「未来派の絵を描く男」
ありきたりのものを嫌い「他人よりも突出した個性」を表現しようとする
乙女座は、第1グループ(1度~5度)で「明晰な視点・明晰な知性」を開発してきました。
続く第2グループ(6度~10度)では、感情や知性の表現の幅を広げてゆきます。
乙女座は、7度「ハーレム」では、ハーレムのように「支配する側・される側」のような落差がでてきて、依存関係になることもありました。
しかし、8度「最初のダンスの練習」では、自分の楽しみ(躍動感)を追求するのに、他に依存しないことにしました。
乙女座9度「未来派の絵を描く男」では、他に依存しないだけでは飽き足らず、もっと「飛びたい」と思うようになります。
ありきたりのものを嫌い「他人よりも突出した個性」を表現しようとするようです。
「未来派」とは、現実に根差したものに飽き足らず、これまでの日常的な現実を否定して「現実には存在しえないもの」を追求する姿勢を表しています。
「周りと一緒にされたくない」と言う、ある種の潔癖さもあるようです。
なんと!松村潔先生の「愛蔵版 サビアン占星術」が発売されましたね! こちらは、大人気プレミア本「決定版!!サビアン占星術」の増補改訂版となります。 ご存じの方も多いと思いますが「決定版!!サビアン占星術 」は絶版となって …
天秤座9度「アートギャラリーに掛けられた3人の巨匠」
難局の乗り越え方について、複数を「比較検討」して問題解決の道を探る
天秤座は、第1グループ(1度~5度)で、他人との関係性に身を委ねてきました。
他人との関係性に身を委ねた結果、第2グループ(6度~10度)では、反動や妨害などを体験することになります。
しかし、それを克服することにより、公平で感情の動揺の少ない人格を形成します。
天秤座は、6度「男の理想が多くの結晶に変わる」で、自分の意志がそのまま周囲に伝えられ、すぐさま反応が生じるようになりました。
つまり、願望が形になってゆくようになったわけです。
しかし、天秤座7度「ヒヨコに餌をやり、鷹から守る女」では、守りの姿勢が出て来ます。
自分の願望が実現すると、そこに執着が生まれるというわけです。
そのため、天秤座7度では、自分の願望が実現することによって生まれた執着を壊す「反動」や「妨害」が外部からやってきました。
その結果、家は荒廃してしまいました。
そして、天秤座8度「荒廃した家の中で燃え盛る暖炉」では、自分の願望が挫折しても、もう一度チャレンジすれば、再び燃え上がるような経験をできることがわかりました。
そんな経験をした天秤座は、他の人は、このような難局をどう乗り越えたのかを参考にしたくなります。
9度「アートギャラリーに掛けられた3人の巨匠」では、人生の苦難の乗り越え方について、過去の人々がどう解決したかを読んだり、聞いたりして参考にします。
具体的に色々な偉人や成功者の人生を覗いてみたいのです。
歴史や他者に関心が向きます。
天秤座の場合、なにかを考える時に「複数の比較対象」があると判断しやすくなります。
1人だと比較ができず、2人だと違いが目につきますが、3人だと、総合的に判断できます。
蠍座9度「歯科の仕事」
常識を打ち破り、不可能を可能にしてゆく
蠍座は、第1グループ(1度~5度)で自分と他人を隔てる壁を破り「深い交流」をしようとしました。
第2グループ(6度~10度)では、どんな壁も限界を越えて突破しようとします。
蠍座は、7度「深海潜水夫」で、何らかのインスピレーションを得るために、深層意識に潜ってゆきました。
しかし、そこは大きな圧力があり、とても大変な世界でした。
そこで、蠍座8度「湖面を横ぎって輝く月」では、インスピレーションを自分の心に映して得るようになります。
心を無にすれば、居ながらにしてメッセージを受け取ることができるというわけです。
蠍座9度「歯科の仕事」では…
- 6度「ゴールドラッシュ」の飛び込む力
- 7度「深海潜水夫」の深層に入り込む力
- 8度「湖面を横ぎって輝く月」の精密な観察力
これらの力を総合し、いかなる壁を打ち破ってでも、必要なことを果敢に果たそうとします。
このサビアンシンボルの方は、常識を打ち破り、不可能を可能にしてゆく力があります。
専門家として「有能」になる可能性があるようです。
自然のままでは決して得られない成果を人工的に得ることが、このシンボルの示す意味です。つまり、ムリだとされている難問でも「歯科の仕事」のように技術的に解決するということです。
射手座9度「階段で子供たちを連れている母親」
精神的な意味での「高度な境地」にまで到達しようとする
射手座は第1グループ(1度~5度)で「戦闘意欲」や「チャレンジ力」を培いました。
第2グループ(6度~10度)では、極限にまで精神性を高めてゆきます。
射手座は、8度「岩やその内部で形成されているもの」で今までのスタイルが壊れ、何か新しいエネルギーが自分自身の内面に形成されつつあるのを感じました。
射手座は8度で自分でもわからないうちに大地の底が変化し、9度で自分でもわかっていない天に向かう。
9度「階段で子供たちを連れている母親」の人は、精神的な意味での高度な境地にまで到達しようとします。
「階段」とは、まだこれまでに手をつけていない、未知の問題に関しての探究をすることを表すようです。
その際、なんらかの助け(象徴語―母親―)を借りて、自分一人では決して得られないような成果や境地を得ることになるようです。
山羊座9度「ハープを運ぶ天使」
「宇宙リズム」にシンクロしてゆくので、あらゆる出来事がナチュラルに開いてゆく
山羊座は第1グループ(1度~5度)で、共同体の中に同化し「実務的な力」を発揮しようとしました。
第2グループ(6度~10度)では、共同体の結束を固めるために奉仕することになります。
山羊座は、7度「力のあるベールに隠れた予言者」で、共同体に対する発言力を持つと同時に、共同体への否定的な考えに取りつかれました。
しかし、8度「幸せそうに歌う家の中の鳥」では、そのような考えは捨て、自分の属する社会に適応・順応してゆきました。
山羊座9度「ハープを運ぶ天使」では、身近な環境に適応するだけではありません。
松村先生は「9度は環境を奥深くから支配する自然のリズムを発掘し、それに自分を同調させようとする」とおっしゃっています。
このサビアンシンボルの方は、宇宙リズムにシンクロして行くので、あらゆる出来事がナチュラルに開いてゆきます。
ですので、のんびりした人生の方が多いようですよ。
「必要なものなら必ずやってくるはずだから、あわてることはない」という言葉は、この度数の人の常套句。
水瓶座9度「鷹に変化する旗」
データーから得た結果を元にして、行動を始める
水瓶座は、第一グループ(1度~5度)では、旧社会からドロップアウトし、理想の社会を追求しました。
第二グループ(6度~10度)では、水瓶座らしい「グローバルな自分」を構築してゆきます。
水瓶座は、6度「ミステリー劇の演技者」で、社会から要求されている役割を演じてきました。
しかし、7度「卵から生まれた子供」では、具体的な人間関係から距離を置き、地上のルーツに縛られない自分を作りました。
そして、水瓶座8度「美しい衣装を着た蝋人形」では、自分自身をバーチャル化(仮想現実化)して、感情を排した、論理的・人工的な自分を作り上げました。
水瓶座9度「鷹に変化する旗」では、その論理的・人工的な考えを実践してゆきます。
この度数の人は、データーから得た結果を元にして、行動を始めることが多いでしょう。
たとえば、コンピューター・シュミレーションで予測を立て、その結果に基づいて行動するなどです。
魚座9度「騎手」
何物にも縛られず、対象へ飛び込んで行く
魚座は、第1グループ(1度~5度)で あらゆるこだわりや、価値観の境界線を壊してゆきました。
第2グループ(6度~10度)では「物質が支配する」と言う価値観から、「目に見えないものが支配する」という価値観へ逆転が起こります。
魚座は、6度「正装して行進している将校たち」で、何か大きな意義のあることに奉仕したいと思い、魚座7度「岩の上に横たわっている十字架」で、実際にそのような「体験」をし、自分の限界を突破しました。
しかし、それらは国家や宗教など、外の力があってこその体験でした。
そこで、魚座8度「ラッパを吹く少女」では、外の力ではなく、自発的に自分を煽り、何か大きな意義のあることに飛び込んでゆこうとしました。
魚座9度「騎手」では、実際に思い切って全身をかけて対象に飛び込んで行きます。
捨て身で飛び込むため、競争では群を抜いた力を発揮できます。
ちなみに、捨て身で飛び込むことの「究極」は、空間性からも時間性からも自由になり対象に同調することです。
この度数の人は、何物にも縛られず、対象と一体化することができるようです。
「騎手」は馬を駆り、ゴールに向かって突っ走ります。
ですので、思い切って全身をかけて対象に飛び込んで行くことができます。
捨て身で飛び込み、その対象と同化してしまうことさえあり得ます。 但し、それは良く出ればイイのですが、悪くでると大変になる可能性があります。
飛び込んだ結果、ひとたびネガティブな考えにとりつかれると、それにどっぷりとハマりこんでしまう可能性があるのです。
ですので、1人でどんどんエスカレートして、おかしな世界に入ってゆく可能性があります。たとえば、それは「危険な思想」だったり、「暗い情念の世界」だったりします。
このサビアンシンボルは良いことを盛り上げてゆく力もあれば、その反対に悪いことにはまってゆく力もあるのです。
このことを自覚し、バランスをうまくとるようにすることが大切のようです。
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まとめ
今回は、サビアンシンボル「9度」の意味・特長・読み方を解説しました。
ホロスコープの「9度」は、サインなりの哲学です。
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