本日は、占星術のサビアンシンボル「17度」について考えてみたいと思います。
松村先生によると、17度は「瓦礫(がれき)の山で新たな希望を見出す」という数字のようです。
サビアンシンボルとは?
まず、最初にサビアンシンボルについて説明します。
サビアンシンボルとは、簡単に言うと、1つの星座を30等分し、1度づつの意味を出したものです。
たとえば…
- 牡羊座1度…「女性が水から上がり、アザラシも上がり彼女を抱く」
- 牡羊座2度…「グループを楽しませているコメディアン」
- 牡羊座3度…「彼の祖国の形をした男の横顔の浮き彫り」
…など
牡羊座~魚座まで「合計360個」の意味が出てきます。
星座(サイン)の17度は「瓦礫の山で新たな希望を見出す」!?
今回、考察するのは、サビアンシンボルで17度にあたるシンボルです。
サビアンシンボル17度 | |
---|---|
牡羊座17度 | 2人のしかめつらした独身女性 |
牡牛座17度 | 剣とたいまつの間の戦い |
双子座17度 | 知力の頭に溶けていった健康の頭 |
蟹座17度 | 知識と生命に成長する微生物 |
獅子座17度 | ベストを着ていない聖歌隊 |
乙女座17度 | 噴火している火山 |
天秤座17度 | 引退した船長 |
蠍座17度 | 自分自身の子供の父である女 |
射手座17度 | 復活祭の日の出の礼拝 |
山羊座17度 | 密かに裸で入浴する少女 |
水瓶座17度 | ガードをしている番犬 |
魚座17度 | 復活祭の歩道 |
17度は「クラッシュを希望として捉える」!?
松村潔先生の「ディグリー占星術」によると、17度は「瓦礫の山で新たな希望を見出す」となっています。
15度でピークを迎えたサインの力は、16度で対向のサインが入り込み、一旦クラッシュします。
それが「瓦礫の山」です。
17度では、そのクラッシュを希望として捉えます。簡単に言うと、破壊を「ポジティブに捉える」と言う事です。
17度では、今まで自分を防衛していたものが崩れたことにより、今まで気づかなかったことに目を向けることになります。

ちなみに、この記事は、松村潔先生の「ディグリー占星術」と「愛蔵版 サビアン占星術
」を参考にさせて頂いてます。
サビアンシンボル「17度」各サインの意味
では、サビアンシンボルの意味をまとめておきます。
牡羊座17度「2人のしかめつらした独身女性 」
内面の対話や心の中の分析に時間を費やす
15度「毛布を編むインディアン」で一生懸命働いていた牡羊座。
ですが、牡羊座16度「日の入りに踊っている妖精ブラウニー」で、ムリに頑張らなくても良いのではと考え、休息やリラックスに意義を見いだしました。
牡羊座17度「2人のしかめつらした独身女性 」では、内面の対話や心の中の分析に時間を費やします。
内省することが多くなりますが、人の心理の細かい部分を分析することに秀でるでしょう。
松村先生によると、
このサビアンシンボルは、「際限なき受容性=浄化力」があるようです。
※2人の女性=受容性が強い
また、受容の反対である「積極性」や「能動性」に反発しやすい傾向もあるようです。
牡牛座17度「剣とたいまつの間の戦い」
自分の信念を形にするため、試行錯誤をしてゆく
15度「マフラーと粋なシルクハットを身に着けた男」で、物質的な事に挑戦していた牡牛座。
牡牛座16度「神秘を暴露するために空しい努力をする年をとった男」では、目に見えない神秘的なものにアプローチするようになり、未知の可能性を模索し始めました。
牡牛座17度「剣とたいまつの間の戦い」では、自分の中にある本当の意志を発掘するために、軌道修正や試行錯誤をしてゆきます。
剣は「意志を実行する力」、たいまつは「信仰」です。
松村先生は、
- このサビアンシンボルの人は、自分の信念を形にする
- 他の人が何一つ言えない時に、勇気を持って自分の思っていることを語り、そして実行する
- 他者に依存することはまったく考えない
…とおっしゃっています。
このサビアンシンボルの人は、
「怖いもの知らず」のように、堂々と自己主張をする人も多そうです。
双子座17度「知力の頭に溶けていった健康の頭」
ノセられやすくもあり、人をノセる力もある
双子座は、16度「熱弁する婦人参政運動家」で、人々の感情に強く働きかけ、アジテート(扇動)する傾向が出て来ました。
しかし、17度「知力の頭に溶けていった健康の頭」では、自分自身もアジテートされてゆきます。
自分のアジテートに、自分自身が影響を受け、変貌してゆきます。
松村先生によると、このサビアンシンボルの人は、
…ようです。
ノセられやすくもあり、人をノセる力もある人と言えるでしょう。
蟹座17度「知識と生命に成長する微生物」
心の中にあるどんな小さな思いも、現実化させてゆくことができるとわかる
蟹座は、16度「手書きの巻き物を目の前にし正方形の前にいる男」で、精神と物質の統合を図り、心の中の漠然としたものを形にしてゆきました。
17度「知識と生命に成長する微生物」では、心の中にあるどんな小さな思いも、現実化させてゆくことができると言うことがわかります。
その現実化のバリエーションは多数あります。
松村先生によると、
可能性がたくさんあるので、「どこから手をつけて良いかわからなくなる」こともあるようです。
獅子座17度「ベストを着ていない聖歌隊」
穏やかな日常生活の中で、高揚する体験を見つける
獅子座16度「嵐の後の陽光」では祭りが終わり、興奮が冷め、感情の盛りあがりが鎮静化しました。
17度「ベストを着ていない聖歌隊」では、穏やかな日常生活の中でも高揚する体験を見つけます。
「ベストを着ていない」とは、正式な準備をしていない、ごくありふれた状況です。
そんな、ありふれた日常の中に「感動」を発見するのです。
乙女座17度「噴火している火山」
長い間抑圧されていたものが噴き出してきて、安定を奪う
乙女座16度「オランウータン」では、ショックな出来事に外側から見舞われることが多くなりました。
自分とは何の関係もないところから、迷惑をかけられたような感じです。
しかし、乙女座17度「噴火している火山」では、それが内側から起こります。
長い間抑圧されていたものが噴き出してきて、生活の安定を奪うこともあります。
しかし、松村先生によると、
この度数の人は、それが自分に直接関係があることを知っているようです。
それが自分の人生の活性化に必要なことであることを知っているので、一時的にはショックでも、良かったと思う事が多い…
そういうことのようです。
天秤座17度「引退した船長」
問題にこだわり続ける傾向があるが、考え方が深くなる
天秤座は、16度「流されてしまった船付き場」で、誰かの悩み巻き込まれ、一緒に道に迷う経験をしました。
17度「引退した船長」では、そのような混沌状態から一時撤退して、状況を外から冷静に見つめようとします。
「隠遁」するような人も多いでしょう。
松村先生によると、このサビアンシンボルの人は、
問題をいつまでも反芻してこだわり続ける傾向がありますが、人間の心理について詳しくなり、考え方も深くなるようです。

それを文章で表現すると良いようですね。
蠍座17度「自分自身の子供の父である女」
自分の中の生まれつきの資質や自然な気持ちを育ててゆく
15度「5つの砂山の周りで遊ぶ子供達」で、支配力を手に入れようとした蠍座。
しかし、16度「いきなり笑い出す少女の顔」では、対向の牡牛座の影響により、自分が持っているものに満足し、外への無理な挑戦をやめることにしました。
17度「自分自身の子供の父である女」では、自分の中に眠る意志、あるいは、新しく入り込んできた意志によって、変化してゆきます。
松村先生は、
…とおっしゃっています。
射手座17度「復活祭の日の出の礼拝」
たくさんの人を元気にさせることで自分も元気になる
11度~15度で精神性を開発した射手座。
16度「船を見ているカモメ」では、その精神性を実際の社会生活に落とし込むため、世間への適応方法を探し始めました。
17度「復活祭の日の出の礼拝」では、集団に働きかけ、皆を高揚させることで自分の力を復活させます。
たくさんの人(集団)を元気にさせることで自分も元気になります。
松村先生は
…とおっしゃっています。
山羊座17度「密かに裸で入浴する少女」
心の中のタブー意識を捨て、自由に振る舞う
社会性という制約にとらわれがちな山羊座ですが、
山羊座16度「体操着の少年少女」では、豊かな情緒や素直さなどを取り戻すことになりました。
17度「密かに裸で入浴する少女」では、心の中のタブー意識を捨て、自由に振る舞うことに関心を抱きます。
頭の中に巣食っている「制限」や「ルール意識」をかなぐり捨て、のびのび自由に生きることをしはじめます。
水瓶座17度「ガードをしている番犬」
公と私の間の行き過ぎを調整する
水瓶座は、16度「机に座っている偉大なビジネスマン」で、自分のビジョンを地上に実現しようとする野望を抱きました。
17度「ガードをしている番犬」では、その野心や動きを調整します。
世の中には、私が公を侵害することもあれば、公が私を侵害することもあります。
たとえば、あまりに個人が自由にお金儲けをし過ぎると、公の利益に反することがありますし、逆に、あまりに社会の管理が強すぎると個人の自由が侵害されます。
そのため、このサビアンシンボルの人は、公と私の間の「行き過ぎ」や「偏り」を調整する働きをすることになります。
魚座17度「復活祭の歩道」
秩序や制約を取っ払い、人々を興奮の渦に巻き込むようなことを考える
11度~15度で、精神的な伝統に関わってきた魚座。
魚座16度「ひらめきの流れ」では、刺激を求めて、サブカルチャー、裏社会、娯楽、オカルトなど世俗的分野に興味が出て来ました。
17度「復活祭の歩道」では、更に一歩進んで、秩序や制約を取っ払い、人々を興奮の渦に巻き込むようなことを考えます。
お祭りのように、人々の生命力を解放します。
まとめ
…と言うわけで、
ホロスコープの17度は、「瓦礫の山で新たな希望を見出す」です。
当記事は、松村潔先生の「ディグリー占星術」と「愛蔵版 サビアン占星術
」を参考にさせて頂いてます。
各度数の意味を詳しく知りたい方は「ディグリー占星術」がオススメです。
※占星術の中級者向けです。
